正しく永く付き合う木の話③ ~油のはなしとメンテナンス~

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正しく永く付き合う木の話③ ~油のはなしとメンテナンス~

読みもの

2022/01/18 正しく永く付き合う木の話③ ~油のはなしとメンテナンス~

外部に使用した木はなぜすぐに朽ちないのでしょうか?

 

それは、木は余分に含んだ水分を放出する機能(木の呼吸・調湿性)を持っているからです。

 

つまり、外部に使用する木の『呼吸・調湿性』を妨げる、厚い膜を張るペンキのような塗装は木の寿命を低下させてしまいます。

 

また外部に木材を使う際は通気を考えた納め方も必要です。

 

 

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木が朽ちる“4”つの要素は…

 

『水』『酸素』『温度』『腐朽菌』

 

4つの要素のうち1つでも欠けると木は腐らないと言われています。

 

木を保護をすることで木が腐る要因の水、酸素、温度、腐朽菌の条件を満たさないようにすれば、木は長く本来の力を保つことができます。

 

 

 

そこで油の話になりますが…

 

 

 

『乾く油=固まる油=保護効果が続く』

 

油は…「乾性油」「半乾性油」「不乾性油」の3つに分類され、これらを数値化したのがヨウ素値です。

 

ヨウ素値が高ければ高いほど乾く油(乾性油) = 固まり導管の中にあり続ける油 = 保護効果が高い!

 

と言えます。

 

 

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ヨウ素値が高いのは亜麻仁油。

 

非常に高分子な亜麻仁油が木の導管に深く浸透し、硬化密着します。

 

木部に浸透した亜麻仁油は、湿気(気体)の吸放湿は妨げませんが、水分子の集合体である水(液体)は入り込むことができないためはじきます。

 

 

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合成樹脂塗料などのメカニズム

 

ペンキやウレタン等、合成樹脂を含んだ塗料は強固な膜をつくりますが、

 

経年劣化により塗膜にヒビやハガレが生じると、水や湿気を吸い込みます。

 

浸水した水は強固な塗膜が原因で多湿状態となり、カビや腐朽菌の温床となります。そして次第に木が腐りやすくなるのです。

 

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ペンキ塗装は厳しい雨や強い日差しから木を守ります。

 

しかし、塗膜が割れてしまうのが欠点です。

 

オイルステインは木の表面を守る力は弱い反面、木の反りにより痛むことはありません。

(※オイルステイン:塗膜をつくらず、含浸し着色する塗料のこと)

 

ペンキ+オイルステインを最適に配合した塗料は塗膜が割れることなく雨や日差しから木を強く守ります。

 

保護成分と浸透性を適切に配合した塗料…それが、なごみの工房でも使用しているリボス(Livos)社の塗料です。

 

リボスは、亜麻仁油を低温抽出することで浸透力を高め溶剤を極力減らし、約55%-60%が保護成分の亜麻仁油で構成されています。

 

 

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リボスは溶剤にもこだわり、吸引しても人体に成分が吸収されない安全性の高い溶剤と天然のオレンジピールオイルから作られます。

 

リボスについて↓

https://iskcorp.com/livos-about/

 

 

 

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木部のメンテナンスってどのくらいですれば良いでしょうか?

 

 

塗装する目安は…撥水性がなくなってきたり、色落ちや退色が目立ってきた時。

 

【一般塗装の場合】

塗装 →3年→ 再塗装 →3年→ 再塗装 →3年→ 再塗装

 

【リボスの場合】

塗装 →3年→ 再塗装 →  → 6年 → → →  再塗装

 

表面割れが増加→次の再塗装時には塗料の浸透性が増加→塗装耐候性は最初の2倍程度に向上する。

出典:木口実(森林総研)木の学校づくり-その構想とメンテナンスまで-より

 

主に外部の木部であり、個人的には、室内の木部はあんまり気にしなくてもいいような気がします。

 

(室内の塗装は、例えば床の傷が気になるところや建具の取手部分のタッチアップ等。床は基本水拭きでOK)

 

 

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自然塗料なので子供たちでも安全に塗装できます。

 

木のウッドデッキは、こまめな拭き掃除でホコリを取るだけでも綺麗に保つことができます。

 

子供たちがメンテナンスや掃除をしてくれているのを見ると嬉しいですね(^^)

 

塗装は頻繁にしなくても大丈夫かもしれませんが…家に手を加えて家を育てていくことで愛着も深まってくれたらと思います。

 

 

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